2009年 12月 07日
循環器系と自律神経系 【心臓】 生命の維持に必要な血液を全身に送り出す重要な臓器、「死」の判定も、この心臓停止を主要な基準にしているが、いろいろな生命維持装置の発達により、心臓の動きだけを問題にするのでなく新しく「脳死」の考えが出てきている。 ▼位置 胸郭内のほぼ中央、やや左寄りにあり、左右は肺に接している。第7胸椎の高さの横断面でみると、ほとんど脊柱と胸骨のあいだにある。心臓の長軸は水平面に対して約50°傾き、その下のはし(心尖)は斜め前方に向かい、収縮のたびにもちあがって胸壁の内面をたたく。 ▼大きさ、形 ふつう、手を握った大きさよりやや大きい。成人で約250~350g、心房と心室だけをみると、ハート形であるが、大血管の枝先にぶらさがった大きなモモの実のようにもみえる。 ▼構造 規則正しく収縮と弛緩を繰り返し血液をしぼり出す筋肉(心筋)からでき、内面を心内膜が内張りし、外側を心外膜がつつんでいる。内部は左右の心房および心室の4つの部屋に分かれている。ポンプとして血液を静脈側から動脈側に混乱なく流すための4つの弁がある。左心房と左心室の間の弁は僧帽弁、右心房と右心室の間の弁は三尖弁で、心室内の乳頭筋から出た腱がパラシュートの傘をおさえるひものように弁縁につながり弁尖のそり返るのを防いでいる。肺動脈の入り口にある肺動脈弁と、大動脈の入り口の大動脈弁は、3枚のポケット状の半月弁によってできている。心臓には、たえず活動している心筋に酸素とエネルギーを補給する冠状動脈・冠状静脈のほか、ポンプとしての心臓への血液を運び入れ、搬出する大血管(大動脈・大静脈、肺動脈・肺静脈)が付属する。 ▼働き 心臓は、酸素やエネルギー源を豊富に含んだ動脈血を全身に押し出し配送するポンプである。送り出された血液は帰り道に各組織から二酸化炭素やエネルギー消費後の老廃物を受け取って静脈血となり、さらに門脈から送り込まれるエネルギー源はじめ、ホルモン、神経伝達物質をのせて、心臓(右心房)にもどる。そして肺に送られ、ここで余分な二酸化炭素を放出し、新鮮な酸素を得て動脈血となり、ふたたび心臓(左心房)にもどってから大動脈に送り出される。 心臓が1回の収縮で送り出す血液量(1回拍出量)は、からだの大きさで異なるが、身長160cm、体重50kgのばあい、約70mlで、1分間に約5リットルの血液を送り出す。 ■刺激伝導系と心臓の活動 心臓の電気信号は、右心房にある洞房結節で生じ、左右の心房に伝わり心房を収縮させたのち房室結節に集まる。その後、ヒス束→ヒス束の左右脚束→プルキンエ繊維を経て心室固有筋へと伝わり心室を収縮させる。 心房固有筋と心室固有筋との間には、筋自体での連絡がなく、心房の興奮は電気信号によって心室に伝えられる。そのため、心室の収縮は心房の収縮に少し遅れておこる。 心電図の波形のうち、P波は電気信号の心房内の伝導時間、QRSは心室内の伝導時間、STは心室内興奮持続、T波は心室収縮の終了を示す。U波の意味は現在不明。 ▼心室拡張期 心房の内圧が心室の内圧より高くなり、三尖弁、僧帽弁を押し開き、心房に流入していた全身や肺からの血液が心室に流れ込む。また、大動脈、肺動脈の圧は心室の内圧より高いので、大動脈弁、肺動脈弁は閉じ、心室が血液を送り出す圧も最低となる。この心室拡張期の血圧が最低血圧(拡張期血圧)である。 ▼心室収縮期 心室の内圧が上昇し、三尖弁、僧帽弁は閉じ、心室に流れ込んだ血液の心房への逆流を防ぐ。また、心室の内圧が大動脈、肺動脈の圧より高くなると大動脈弁、肺動脈弁は押し開かれ、心室はさらに強く収縮し、最大の圧をもって血液を全身や肺に送り出す。この心室収縮期の血圧が最高血圧(収縮期血圧)である。
by relathera
| 2009-12-07 16:49
| 東京新宿 ワークショップ
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